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Writer/Maya 事務・CADオペレーター
「建築」や「モノづくり」の最前線に立ち、設計者の価値観に基づいた機能的及び情緒的な価値をお伝えできればと存じます。

本年もご愛顧いただきありがとうございました

いよいよ年の瀬も押し迫り、本年も残すところあと2日となりました。

2020年は、新型コロナウイルスの影響で大変な一年となりました。
ただでさえ忙しい毎日なのに、コロナ対策の負担が増し息苦しい世の中に・・・。
家づくりにおいても、自粛生活により家にいる時間が増えたため、
あらゆるシーンにおいて、快適に暮らすことができる柔軟性がこれまで以上に重要となりました。
弊社では、この感染拡大で、
「社会情勢に変化が見られても、ご家族一人一人が落ち着いた生活を維持できる家」
を考えるきっかけとなり、新しい視点で建築と向き合っています。
来年もまだまだ続くであろうステイホーム。
何が心地良いのかを探り、窮屈さを感じない居場所をつくっていきましょう。

それでは、
本年も変わらぬご愛顧をいただきましたOB様。
現在共に未来を創造中の新規顧客様。
共に切磋琢磨した協力会社様。
この素晴らしいご縁に心から感謝いたします。

尚、1月5日(火)より、通常通りの営業となります。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。

「那加の平屋」驚きの環境整備

今年最後の現場レポは「那加の平屋」です。

木工事が完了し、夜な夜な気になる部分を簡易チェック。


問題ございません。

それにしても・・・
ここの現場でいつも話題に上がるのがこの環境整備。
通常、木工事の際は、細かい木屑や廃棄物が大量に発生するのですが、
この現場の協力会社さんは「毎度、僕(専務)以上。このまま引き渡せるレベル。」の綺麗さを維持してくれています。

  

仕事をしやすく環境を整え、道具や材料を取り出しやすく備えることは、安全や安心に繋がります。
現場の安全に対する取り組みは、我が社が更に向上できる点でありました。

年内は、ちょうど区切りがついた木工事で終了。
年明けからクロス工事にバトンタッチです。
来年もよろしくお願いいたします。

「室原の薪ストーブの平屋」牧歌的な情景

お邪魔するたび、新しい「何か」が造作されている室原の現場です。
今回新たに登場したのは・・・

山羊さんのお遊具!
小学校の樹木を切った後の株を譲り受けたそうです。

 

実は、山羊さんの小屋もDIY。
夜になると自ら帰宅されるそうです。

これだけの重量、面積のものを置いても窮屈さを感じないこの土地の大らかさを改めて思い知りました。
大らかで、まさに牧歌的。
どこからともなく牧人の笛の音が聞こえてきそうです。

そして、発見してしまいました。
丘の上のブランコとそこへ続く道。

 

図々しくも乗らせていただき・・・

 

バリスイングならぬ室原スイングを楽しみました。
遠くに御嶽山を眺められるほど眺望がよく、一瞬ウブドに来たかと錯覚するほどの開放感。
実は、このブランコもご主人のお父様のDIY.。
様々な造作や体験を通じて、この地での自然との付き合い方を学ぶことができました。

このように、ここへ来るたび、思いきり羽を伸ばすわたくし達。
こんな山あいの地のもとで厚化粧してもねぇ・・・?と毎回思うのであります。

そこで・・・

専務が目指すのは、山あいにひっそりと佇むようなシンプル設計。
この地の特性を汲み取りつつ、仕事や家事をこなす現実をしっかりと見据え、
暮らしに緩急をつけられるような居場所をつくりたいと考えているそう。


現在は、木工事の真っ最中。
あと数日で、しばらく現場がストップしますが、来年もよろしくお願いいたします。

「藤倉の薪ストーブの平屋」コテ仕上げと内装

藤倉の現場です。
塗り壁材が乾ききり、しっとり落ち着いた印象となりました。

コテ好きな人にはたまらないこのムラと揺らぎ感。
U様ご夫妻もその一員ですが、仕上がりを気にいっていただけたようでホッとしております。

なぜそこで安堵したかと申しますと、
シミュレーションはしたものの、このムラと揺らぎをつくる作業は毎回一発勝負。
設計者である専務自身が塗るわけではないので、
特に新しい試みをする時は、お客様も我々も、仕上がりと対面するまで緊張の数日間となるからです。

 

今回は、いつもよりやや柔らかいお肌をオーダーいただきましたが、
そこは、専務が長年信頼を抱く職人さんが絶妙に仕上げてくれました。
ありがとうございました。

続きまして、内部です。

 

キッチンが搬入され、空間の雰囲気が少しずつあらわに。
今回奥様がご選択されたフレームキッチンは、
無垢材といい天板デザインといいオーダーっぽいつくりのため、
このキッチンが空間を性格づけるのに一役買うことになります。
フレームキッチンは基本的にみせる収納。
調理器具や食器など、こだわりのものが並べられるのでしょうか。
今度聞いてみましょう。

そして、目にとまるのは、初めて見たとき度肝を抜かれたこちらの水栓。

当時は、まさか水栓が、ここまで主張できるとは思いもしませんでしたから・・・。
スワンというよりダイナソー。
気になるのはその使用感。
こちらも竣工後に聞いてみましょう。

現在は、ウッドテラスの造作にむけて調整中で、
年内は、専務自ら行うちょこっと工事が続きます。

 

竣工は、来年1月末の予定。
竣工間近ということで慌ただしいお年始となりそうな予感・・・。
現場を活気づけていきましょう!
来年もよろしくお願いいたします。

「洋菓子店kana」様、ごちそうさまでした

今年のX’masは、フル出勤だったためおうちディナーは断念。
しかし、ここのケーキだけは・・・と閉店間際に駆け込みました。

素材を楽しむお味とお店構え。
X’masだけでなくbirthdayの時もお世話になりましたが、
どちらも美味しくいただき、幸福感を感じることができました。
X’masケーキのご注文数からすると、さぞかし大変だったことでしょう。
しかし、お客様の笑顔を見ると心から温かくなるなるというオーナー様のお気持ちが、同じ少人数体制の人間としてよくわかります。
本当にお疲れ様でした。

お次は、専務のbirthdayタルトを注文予定。
しかし、専務もわたくしも年齢を重ね肉付きがよくなってきましたので・・・

今度はカットケーキにします・・・苦笑

「洋菓子店kana」
営業時間:11:00〜16:00
営業日:木・土(臨時休業有)インスタをチェックしてください。
所在地:岐阜県美濃加茂市加茂川町1丁目3024-1
TEL:0574-66-1216
駐車場:5台有

年末年始休業のお知らせ

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
誠に勝手ながら、弊社は、下記の期間を休業とさせていただきます。

年末年始休業期間 
2020年12月30日(水)〜2021年1月4日(月)

休業期間中は何かとご迷惑をおかけいたしますが、
何卒ご了承くださいますようよろしくお願い申し上げます。

「瑞浪の平屋」造作収納と既製収納の使い分け

これまでの画像をご覧いただいてもおわかりの通り、
モノを極力置かずシェイプアップされたお住まいの「瑞浪の平屋」。

そのミニマルな生活は、
造作収納と既製収納の使い分け、
そもそも気に入ったモノしか購入しない、
お子様たちのために散らかってもいい部屋を設けるなど、
ご夫妻の様々な努力の上で成り立っておりました。

「瑞浪の平屋」最後の見所は、その中の、
造作収納と既製収納の使い分けについてレポしたいと思います。

まず、主に食品をストックするためのパントリー。
規模こそ違えど、大体の方がキッチンに併設希望される収納庫です。
こちらは、キッチンバックカウンターに重きを置くため簡易造作で設えています。

かごやBOXを使って上手に収納されていますね。
このぐらい余白があった方が、出し入れやストック追加がしやすいのではないでしょうか。

次に、ファミリークローゼット。
瑞浪の平屋では、既製ワードローブとしてIKEAのPAXを採用されました。

 

アクセサリートレーやズボンハンガーなど希望のパーツを組み合わせ、
装飾品や小物類まで一括収納できますので、利便性は抜群のようです。

 

ショップのような陳列に、意外と洋服好きのわたくしはウットリ。
因みに、造作ですと、ハンガーラックを取りつけ、可変式オープン棚を各ご家庭に合わせおつくりするかたちとなります。


最後に、洗面脱衣室。

コンパクトな洗面台に長尺の鏡付吊戸棚を造り付け、収納力を確保した事例です。
生活必需品は、戸棚内部へしまいこみ、ここでもミニマルスタイルが徹底されていました。

 

タオル類は、弊社造作の可変式の棚にワイヤーカゴでみせる収納。

 

余談ですが、ドラム式洗濯機の後ろにみえるのは、リンナイのガス乾燥機「乾太くん」。
ガスの力でスピード乾燥・除菌・シワ伸び・ふんわり仕上げができるという便利物で、
なんと、この乾太くんを使いたいため、ガスを選択される方もいらっしゃるぐらい注目度の高い代物です。

主婦目線ですと・・・不要な理由がない。笑
洗い方にもよりますが、ランドリーの一連の家事負担は結構なウエイトを占めますから、
乾燥~取り込みまでの流れが時短できることは非常に魅力的ですね。
ただ、設置スペースや設置費用、ガス代、お手入れなど設計段階で様々なことを見極める必要があります。
詳細は、専務まで。

以上、見所満載の「瑞浪の平屋」でした。
S様らしい暮らしぶりを少しご披露いただき誠にありがとうございました。

続きまして、OPENHOUSEを開催した「太田の平屋」の見所をお伝えする予定でしたが、
図面作成が優先となりますので年明けになる予定です。
そうそう、各現場の画像も溜まっております・・・。
こちらは、年内にもう少し更新できると思いますので、お時間がございましたら是非お付き合いくださいね。

「瑞浪の平屋」個々に合わせた美的空間

続きまして、DKのご紹介です。

わたくしが、この大空間に身を置き、自然と脳内再生されたのは「ショパンのバラード1番」。
冒頭のアルペジオが、艶のある美しさとリンクして、一人ムーディーな気分に。

そんな艶感を創り出しているのはダークトーンで構成された内装です。
特に、天井のミドルグレイッシュクロスはニュアンスづくりに一役買っていて、
ここまで明度をおとした天井は、弊社としても初めての試みでした。

天井の色は一般的に白が好まれます。
それは、白は光を最大限に反射・拡散して室内を明るく広く見せる効果があるから。
しかし、何を理想とするかは、人それぞれ異なるわけで・・・
こちらに住まうご夫妻が重視されたのは、艶感を意識した美的感覚。

天井に、白とは対照的なミドルグレーを添えて明度をおとすと・・・

細やかな光のニュアンスが生まれます。
色彩の微妙な差異によって情緒的価値が高まり、どことなく秘めた印象となりました。

ダイニング。

 

キッチン。
ステンレスの反射も空間にベストマッチ。
ここでは、無垢材やモールテックスの擁壁ではなく、艶が増すオープンキッチンが正解です。

 

書斎コーナー。
個室ではなく、一つの空間に多様な役割をもたせ、多機能なリビングとしています。

 

全体的に締まった印象ですが、天然素材のテクスチャーが緊張を解き、
小さなお子様も空間に馴染めるよう温かみを添えています。
こんな美的空間で育つお嬢様達は、どんな感性の持ち主になるのだろう・・・?
と勝手に思うこのごろです。笑

以上、DKのご紹介でした。

「瑞浪の平屋」エントランス空間の構成

続きまして、エントランス空間です。

玄関戸から入ってすぐ感じるのは、ゲストも心地よいであろうこのワイド感。
物件にもよりますが、なるべく奥行きをもたせ、視覚的に広くみえるようあれこれ工夫を重ねています。

そして、最も目に留まるのは、シューズクロークとの境目であるこちらのアクセントウォールではないでしょうか。

 

こちらのタイルは、イタリアの天然石を再現したもので、
この大判タイルが、S様ご一家のソフトエレガンスな雰囲気にとてもマッチしているのです。

上質であるにもかかわらず決して嫌味でなく、
慎ましさを感じながらも人目を引く美しさを表現しております。

これぞ、間宮建築流美意識。
ソフトエレガンスであれ、和風であれ、北欧風であれ、ナチュラルであれ・・・
専務の内装表現の根底には、この一文が常に存在しています。

わたくしは、この美意識が好きで、日々のCAD業務や現場見学が楽しくて仕方ありません。
話がそれましたが・・・この表現に共感できる方は、きっと専務と建築の相性がいいと思いますよ。

又、効率的な動線を確保することができるウォークスルータイプのシューズクロークは、
近年、非常にポピュラーなご要望の一つですが、
坪数は増え、収納量は減りますので、自分たちの生活スタイルに本当に合っているか見極める必要があります。

 

家族専用のクロークが少々乱れても、
綺麗な玄関ホールを保つことができるわけですから、憧れ要素は高いですけどね。

因みに、画像右の扉は、ガレージに繋がる木製建具になります。
脇役感がかわいい。

以上、エントランス空間のご紹介でした。

「瑞浪の平屋」木製フェンスとその特性

続きまして、木製フェンスのご紹介です。

瑞浪の平屋は、教育機関に面した立地柄、いかにプライバシーを確保するかが計画当初からの課題でした。
これにつきましては、足元まで透過性をもたせた横格子の木製フェンスで解消しています。

 

専務は、地域との適度な距離感を推奨しておりますので、
閉塞感を排除したこちらのデザインが定番となっております。
因みに、横格子は、どこから見ても一定の透過性を保つことができます。

アップで。

無垢材には、日焼けや雨風、腐食に強い木材保護塗料を塗布し、耐久性を高めています。
といっても、永久に保護してくれるわけではないので、色落ちしたら再塗装する必要があります。

対しまして、こちらは、無塗装で自然の経過を見守る仕様です。

 

無塗装の場合は、何もしなくてもいいお顔となる無垢材を使用し、経年変化が意匠となるよう造作していますが、
無垢材の経年変化による変色の知識を要します。

弊社のお客様は、研究熱心な方が多いので、無垢材のメリットデメリットをすでにご存知かもしれませんが、
我々も、何事もメリットデメリットを伝達し、数年先を見越して選択していただくよう気を配っています。

又、気になるのは、数年先の変化の状態だと思いますので、
後日、その辺を掘り下げてみようと思います。