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「稲辺の建替」上棟おめでとうございます

昨年、解体を行った「稲辺の建替」。
春を迎えると同時に現場が動き出しました。

こちらは、3月下旬~4月上旬の様子。

 

そして、4月中旬。
穏やかで麗らかな日和のもと無事上棟しました。

南より。
年季の入った日本家屋から一新。
岐阜の風土、現代の暮らし、これからグランドジェネレーションを迎えるご夫妻に合った平屋を考慮した結果、
このようなカタチとなりました。

収まっていないですね。
反省。

こちらは、上棟後の現場打ち合わせです。
丁度コンセントの位置確認を行っているところでした。

 

一般的なレベルを参考に、その家ごとに微調整。
終始和やかムード。
この家の奥様も積極的にご意見を発し、その目は好奇心で満ちていたことが印象的でした。

そう。
弊社のお客様は、ああしたい、こうしたいとご自分の意思をお持ちで、全員好奇心に満ちていらっしゃいます。
そんなお客様と家づくりをすることは、この上なく刺激的で楽しいものです。

この家の大工はお馴染みの高橋建築さん。
手間を惜しまず細部まできっちり納める仕事っぷりに惚れ惚れしますよ。

工事は着々と続きます。
またレポいたします。

「稲辺の建替」自然に対して感謝

弊社のお隣の現場です。
この日は井戸の埋め戻しを行いましたのでその様子を少し。

地鎮祭で祈祷した後、井戸の穴を川砂利で埋め戻します。
深さは5mほどでしょうか。

川砂利を投入。

井戸に入れた竹は、息抜きと言って、我々の地域では井戸に宿る神様が呼吸をするためのもの。
竹が枯れるまでこのままの状態で置いておきます。

井戸に神様が宿る考えやこういった儀式や祈祷が生まれた背景には、
安全で良質の水を求める昔の人々の想いがありました。

我々は、それだけ井戸は貴重な水資源であり神聖な場所であったことを理解し、
自然に対して感謝の気持ちを表していきたいですね。
奥様もお寒い中見守りをありがとうございました。

工事が始まりましたらまたレポしたいと思います。

「稲辺の建替」遂に・・・

解体日を迎えました。

ビデオカメラをまわすご家族に見守られながら、
あれよあれよという間に瓦と躯体が解体されていきます。

 

長年この家屋にお世話になったお施主様の心境を考えると、やり場のない感情がわき出てきますが・・・
数日後には、ご覧の通り。

社長「本当は、若いもん(大工職人)が解体に携わるといい。」

現代は、プレカット工場で製材された材料を組み立てる技術が主流のため、
カンナやノミ、墨ツボを使い日本の木造を支えてきた大工職人が減少。

 

プレカット普及前は80万人いた大工職人が、いまや20万人以下となり、
プレカットを核とした産業として木造建築業界は発展を遂げています。

こういったプレカットが普及したのは、ここ20〜30年ほど。
社長曰く、この家のような、プレカットが普及する前の古民家の木組みは、大工職人の一番の勉強になるそう。
貴重な機会をやり過ごすこととなった社長の背中は、少し淋しそうでした。

様々な事情や感情が交差する中スタートした「稲辺の建替」。
今回は、旧家の面影なく一新されます。 
ご夫婦の人生の新たな幕開けとなりますよう最善を尽くす次第です。

「稲辺の建替」築90年以上の日本家屋

新しい現場です。

築90年以上の日本家屋にお住まいのご夫妻に、建て替えのご依頼をいただきました。
実は、お施主様は気心の知れたお隣さんで、なんと3世代に渡りご依頼をいただいております。
このような信頼をお受けし大変恐縮ですが、ご期待に添えるよう尽力いたします。

さて、こちらは、地鎮祭の様子。
今月は、3件の地鎮祭を執り行いました。
追って現場のご紹介をしたいと思います。

こちらは、古民家ではよく見られる井戸。
井戸を埋め戻すときは、毎回、地鎮祭の時に井戸祓いを行います。

 

地鎮祭後は、配置の確認。
いつもの流れです。

築90年以上ともなると、井戸だけではなく色々な神様が宿っていそうです。
また、M様は、90年の重みも感じていらっしゃるわけで・・・
今回の建て替えに対し、愛着や様々なメモリーによる情や未練が存在するでしょうから、
現在、複雑な心境であることをお察しいたします。

そんな葛藤を踏まえつつも建て替え計画は着々と進み、
まずは、建築予定地となる離れの解体を10月に予定しております。

 

この丸太の梁に、年季の入った木製建具に、レトロなタイル・・・。
滋味豊かで、実に渋い。
専務は、こういった渋みが溢れる古民家に大変刺激を受けるそう。

また後日、建て替えに至った背景、建て替え後の暮らしなどお話できればと思います。