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「稲辺の平屋Ⅱ」ニューベーシック

現場は、玄関ポーチ階段のレベル調整や基礎巾木のモルタル化粧の段階です。

今回は、1月にお伝えした外壁塗装が完了しているのでその様子をどうぞ。

 

お色味は、グレーとベージュが混ざったような中間色で、弊社のシンプルな建築や景観と極めて相性が良い。
弊社においては、時代の潮流の一つではなくニューベーシックと言えるのではないでしょうか。

外壁をアップで。
このザラザラした骨材が、陰影を深め素材感を強めてくれます。

遠方に見える稲辺の平屋ベーシックと稲辺の平屋Ⅱのニューベーシック。
加茂野の豊かな大地に馴染み、地に足のついた暮らしをとの想いを込めて。

近年、SNSの投稿から建主の間で話題となりトレンドとして反映されるケースが目立ちます。
「グレージュ」もその一つではないでしょうか。
我々もSNSにアンテナを張っておりますが、弊社ではいかなるトレンドも短期的な意味で捉えず、
あくまでどのような暮らしができるのかに重点を置いていきます。

「建築日誌」長源寺様木造公衆トイレ

2021年8月竣工「長源寺様公衆トイレ」。
社長が設計・施工管理を担当しました在来工法による木造建築です。

 

公衆トイレは、利用者数、予算などから一般トイレとし、本堂、境内、駐車場からアクセス可能で、
訪問者が心地良く利用できるようバリアフリー化に努めています。

外観は、耐朽性に優れるヒノキを使用。
これは、将来、経年変色した際、周囲の建築物に寄り添って欲しい想いを込めています。
また、境内の建築物に合わせ真壁工法を取り入れ、本堂の格式と遜色のない意匠を意識しています。

 

また、内外部共に段差、手摺、清掃のし易さに拘り、利用上の便を考慮。

特に、社長自ら製作したささらげた階段は、お年寄りやお子様の利便を考慮し、通常より低い蹴上げとしています。

 

内部は当初、男女共用で、設備的にも古く老朽化がみられましたが、利便、安全、衛生面の視点から快適性を改善し、
自然光を大きく取り入れながらも、ヒノキの艶と香りを感じられる落ち着いた雰囲気に仕上げています。


是非、美しい木肌をご堪能ください。

社長曰く、今後もこうやって、近年の技術進歩を加味しながらも施工の原点に立ち返る建築を残していきたい。
今後もご依頼があれば、目的に応じた建築環境を整えていきたいとのことです。

「鵜沼の平屋」できることは自社で

とある日の自社工場。
木工事のための下準備中です。

こちらは、軒天井に使用するための羽目板に木材保護塗料を塗布している一コマ。
木工事以外でも技量に左右されない工程は、出来るだけ自社で行いコストの調整をしています。

 

ひたすら塗り塗り。

  

このまま風を通しながら乾燥させ現場へ運びます。

軒天集。


軒天のみならず、外部に使用する塗料は、木材害虫、カビなどの外敵から木材を保護する対候性顔料で、
上塗りにも適したものを使用しています。
また、メーカーの性能試験により、高い防虫、防カビ、耐候性能結果を得られています。

お次は、木工事のための材料づくり。
工場での作業が続きます。

「土田の平屋」基礎工事着工

先週末の土田。
基礎工事が着工しています。

現場は、地面からの湿気を防ぐ防湿シートの上に鉄筋を組んでいるところです。
この日は、とある要件を確認。

この後、配筋検査を経てコンクリート打設へと進みます。

基礎工事の次は土台伏せ、その後上棟。
複数の現場を同時に抱える状況が何年も続いているため、日々段取りとの戦い。
しかし、管理は抜かりなく。

わたくしもどこへでも飛びます。

「稲辺の平屋Ⅱ」トレンドと伝統

わたくしは最近、加齢による代謝の低下や筋力不足が気になるため日々ウォーキングに励んでおります。
そのため、近隣の現場は徒歩で。
加茂野の田園風景は美しいですね。

大地の豊かさと四季を感じながらのウォーキング。
それはもう最高です。
そして、この包み込んでくれそうな大地の先で建築中であるのがこちら。

ちょうどクロスを貼り終わったところです。

カラーは、外壁と同じくニュアンスカラーで統一。
明瞭な白よりこなれた印象です。

 

壁紙がトレンドならば造作品は伝統。
弊社では、今後も時代を察したトレンド性と安定感のある伝統性の兼ね合いが大きなテーマとなりそうです。

「鵜沼の平屋」上棟おめでとうございます

昨日、「鵜沼の平屋」が無事上棟いたしました。
先週末は寒気がつのり雪に見舞われましたが、今週は穏やかな好天で何より。

17時には現場が片付き職人も撤退。
静かな夕暮れの中、垂木の先端部を隠す鼻隠しがノスタルジックに映っておりました。

この日はちょうどお施主様ご夫妻と豆しばちゃんに遭遇。
喜びと期待に溢れた笑顔が印象的でした。

 

我々にはご家族の命や健康をお守りする使命があり、常にその責任の重みを感じております。
一歩一歩適切に駒を進められるよう現場でも切磋琢磨する次第です。
今後ともよろしくお願いいたします。

それでは、K様、上棟おめでとうございました。
また現場でお会いしましたら豆しばちゃんのお話を聞かせてください。

佇まい、可愛過ぎ。

「稲辺の建替」自然に対して感謝

弊社のお隣の現場です。
この日は井戸の埋め戻しを行いましたのでその様子を少し。

地鎮祭で祈祷した後、井戸の穴を川砂利で埋め戻します。
深さは5mほどでしょうか。

川砂利を投入。

井戸に入れた竹は、息抜きと言って、我々の地域では井戸に宿る神様が呼吸をするためのもの。
竹が枯れるまでこのままの状態で置いておきます。

井戸に神様が宿る考えやこういった儀式や祈祷が生まれた背景には、
安全で良質の水を求める昔の人々の想いがありました。

我々は、それだけ井戸は貴重な水資源であり神聖な場所であったことを理解し、
自然に対して感謝の気持ちを表していきたいですね。
奥様もお寒い中見守りをありがとうございました。

工事が始まりましたらまたレポしたいと思います。

「御嵩の平屋」リビングの先

「御嵩の平屋」最後の特徴として「木製テラス」をご紹介したいと思います。

この家では、窓辺に水平に広がる低い軒に沿い床高と同じレベルのテラスを設え、
箱のようなリビングに奥行きを生み出す仕掛けを施しています。

 

幅2,600mm高さ2,400の開口の先にテラス。
その先は視界が開け、さらにその先には木々が生い茂る山々の景色。
外部環境に「何か」があるからテラスを設えたくなります。

しかし、現在は南面に二階建て住宅が新築されており、視線が遠くまで抜けるのはごく僅かでしょう。
それでも御嵩の大きな自然を敷地内へ繋げるように周辺環境との関係を整えました。

また、テラスは、ポーチを兼ねた土間コンクリートと緩やかに連続しているため
玄関やランドリールームへ回遊できる構成。

建築は至ってシンプルですが、周辺環境を取り込むことにより奥行きが増し多彩な表情をもつ建築となりました。
これらの機能を使って暮らしの幅を広げ、自然の恩恵をたっぷりと受け止めていただきたいと思います。

「御嵩の平屋」面積以上のアクティビティ、調理機能を備えた家族の居場所

この家のLDKの特徴としては「キッチンエリアにおける仕掛け」が挙げられます。

ファミリー層の圧倒的な支持を得るキッチンを中心とした回遊動線。
この家でも、まず第一に、日常の行為を連続的に効率よく行えるようご提案しております。

それにより、キッチンがまるでこの家の司令塔のようですね。

 

また、共働き世帯が増加し家事変革が起きている現代は、家事の負担減少&時短が大きなテーマとなっており、
キッチンと並列ダイニングをご希望されるご家族が増加しています。
弊社でもその波は敏感に察知しておりますが「調理機能を備えたご家族の居場所」という認識も持ち合わせております。

 

そのため、クローゼット仕様の収納の中にパントリーやクローゼットを位置づけ面積以上のアクティビティを確保。

 

更に連続してワークデスクを設け、キッチンの動線上に居場所をつくりだしました。

奥様だけではなく夫も子供たちも家族全員がサッとキッチンに立つきっかけに。
キッチンの役割は調理が主ですが、面積以上のアクティビティ、調理機能を備えた家族の居場所としても。
多様な視点から様々な配慮をしています。

「御嵩の平屋」緩い仕切りの立役者

続きまして、この家最大の特徴である「緩い仕切り」についてご紹介いたします。

この家では、広い玄関をご希望されたお施主様のご意向を汲み取り玄関土間を設けておりますが、
必要な間仕切りで切り分けていくと十分な広さの土間が得られなかったため
玄関、廊下、リビングが緩やかに関わり合う土間空間をご提案いたしました。

 

その緩い仕切りの立役者がこちらの木製ガラス建具。
入った玄関の視線の先はありのままのリビングが透けてみえ、
玄関に包み隠しがないため家へ入る概念が全く別のものに感じられます。

 

幅3,640mmのガラス建具は4枚引き戸。
閉め切る、内側から開け放つ、半々に閉じるなど状況に応じた使い方をすることにより
土間とリビング、廊下の関わりを調整していただきます。

 

また、一定の容積が必要となる下駄箱も排除。
フルオープンの可動棚式シューズラックとし中間領域の土間としての機能を高めています。

 

明確な境界をつくらず緩く仕切ることで、玄関土間の機能が高まり思わぬ広がりが生まれたのではないでしょうか。
そして、これらの仕掛けによりLDKも十分な面積を確保することができたと思います。

お次はこのLDKの特徴をお伝えしたいと思います。