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Writer/Maya 事務・CADオペレーター
「建築」や「モノづくり」の最前線に立ち、設計者の価値観に基づいた機能的及び情緒的な価値をお伝えできればと存じます。

「上蜂屋の家」地盤調査

現場は、地盤調査中。

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ここの土壌は、蜂屋の特性である赤土で、お米や自然薯づくりに向いている土です。
粘土質ですが、思ったより固い感触とのこと。

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写真は、表土より1.5m下の土。
一層赤く、固い。
会話は、関東ローム層に及び、話を聞いていてタメになるな~と気分が高まりました。
さて、結果はいかに。

建築士たる者、建築に関わること総てに精髄してそうですが、やはりその道の専門家には頭が下がります。
我々であれば、建築知識や設計力やら施工技術などの腕前は誇れるわけですが、
地質については、知識のふか~いこのお兄様が頼りになります。
通称「さとちゃん」。

もし、地質について専門家の視点からお聞きしたいのであれば、「さとちゃん」に現場で確認してみてください。
理屈を踏まえつつ手取り足取り教えてくれると思いますよ。
私達も書類の結果を待つだけでなく、現場で情報収集に励みます。

他物件の地盤調査はこちら。
「稲辺の家」地盤調査

「上蜂屋の家」地鎮祭

12月に入り、寒さがひとしお身にしみるようになりましたね。
今年の冬将軍もなかなか手強いのですが、そんな中、上蜂屋の家の地鎮祭が執り行われました。

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神主さんと私共で祭壇を組み立て、準備は万端。
朝の冷たい空気に身が引き締まり、清々しい青空に気分も上々!と内心テンションが高まります。
(現場では大人しくしてますが。)

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写真は、玉串奉奠(たまぐしほうてん)の儀の最中です。
ご子息も参列し、玉串を捧げました。
内心テンション高めのワタクシに対して、落ち着きある立ち振る舞いに感心感心。

地鎮祭後は、建築物の配置についてや外構工事などの打ち合わせをしたりします。

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些細なことでもどんどんお聞きくださいね。
お寒い中、本当にお疲れまでした。

私達は、場慣れしているものの、お施主様にとっては初めての体験である地鎮祭。
しかも、地域や主催者によって形式がやや異なる。
やっぱり地鎮祭のお便りなんかがあった方がいいのかなと思っております。
学校で配られる発表会のお知らせ的な。
例えがイマイチですが、一度作成してみましょう~。

他物件の地鎮祭の様子はこちら。
「堅切の家」地鎮祭
「稲辺の家」地鎮祭
「黒岩の平屋」地鎮祭で用意するものは?
「下米田の家」地鎮祭

「上蜂屋の家」美濃加茂の眺望を楽しむ和情緒豊かな家

かねてから計画していた上蜂屋の家は、高台の住宅密集地に位置しています。
そのため、ここからの眺望はなんとも羨ましいかぎり。

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目先に広がっていた杉林も日当たり確保を兼ねて伐採され、お施主様ご一家も満足気でなによりです。
視界が広がったので二階からの眺めが気になりますね、、、

外観イメージ

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さて、その外観ですが、お施主様の意向である和風住宅を濃色の杉と木格子使いで、素朴な味わいとなるよう構成しました。
下米田の家と方向性は似ていますが、上蜂屋のファザードは、昔ながらの町屋のような素朴な風情を出せたらと思います。

建築に参加する楽しさ

今回、何より設計のスパイスとなっているのが、お施主様の豊かな発想です。
設計、とりわけ間取りに関心が高く、その切り口には感心するばかり。
それを、当社の観点から整理して現在の建築構成に至っています。
様々な空間構成で性格づけられるエリア、ユニークな仕掛けづくり。
追々ご紹介したいと思いますが、面白そうです。
これからもどんどん建築に関わり、弊社で家づくりをする楽しさを感じていただけたら、、、と思っています。

「下米田の家」柱状改良で強固な地盤づくり

先日、地盤調査をした際、なんとも頭を抱える事態が発覚した下米田の家の宅地。
と言うのは、ある地点の調査の際、大礫によってロッドの貫入が不能となってしまったのです。
大礫の正体は、この土層に埋まっていた大量の玉石。
その量、なんと4tトラック5台分。
約60年前の図面及び書類一式は見当たらず、真相は不明です。

このままの状態ですと、長い年月の間に、雨水とともに土が流れ込んで、地盤の陥没や不同沈下に発展することが考えられます。
この地耐力不足を払拭するため、石を撤去し、湿式柱状改良という工法で地盤改良をさせていただきました。
ここへきて痛い出費となり私達も胸が痛みますが、不安を抱えたまま建築するわけにはいきません。

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今では、ご覧の通り。
地中柱が点在しています。
一筋縄ではいかない手強い地盤でしたが、気を取り直して前に進みましょう!

※他物件の柱状改良工事はこちら
「稲辺の家」柱状改良で強固な地盤づくり

「下米田の家」平面図面から原寸大へ最初の一歩

現場は、先日、丁張りを終えました。
丁張りとは、工事を着手する前に建物の正確な位置を出す作業のことです。

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親方の指示により、仮囲いがどんどん組み立てられていきます。
ワタクシも午後からお手伝いをさせていただきました。
水貫と呼ばれる部位の木材をもっているだけですが、作業効率を高める重要な任務(なはず。)

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午後3時過ぎ。
平面図面から原寸大基準が出来ました。

CAD上では採寸をするけれど、実寸を測ったり、基礎の高さや水平、直角の基準となる墨出しは初めてなので、
非常に有意義な時間を過ごすことができました。
こんなに手間がかかるものとは露知らず。
丁張りは、建築工事の初期の工程なのですが、なんだかすでに感嘆深いものを感じます、、、

「下米田の家」美濃加茂の自然に溶け込む和情緒豊かな家

木曽川水系である飛騨川が悠々と流れる下米田。

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この地は、この飛騨川や里山に囲まれ、自然との距離がとても近い場所。
そんなロケーションに恵まれた下米田は、お施主様の思い入れが深いそうです。

その地に計画している下米田の家の敷地は、東西に道路を挟んだ変形地。
狭小地や鋭い三角地であれば頭を揉む必要がありますが、約90坪の台形地なのでそんなに制限を受けません。

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冒頭で述べた思い入れを建築に取り入れられたら、、、と思いながらこの敷地を見つめること約1ヵ月。
最終的に、画像にも写っている、7年前に新築させていただいた古民家風のご実家との調和も兼ねて、
この自然に溶け込む和情緒豊かな佇まいへと辿り着きました。

外観イメージ

こちらは、北のファザード。
ファザードは、シンプルな構成に少し箔をつけるため、格子使いに気を配っています。

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そして、東からのプロポーション。

東

建物は、吹付による白壁と濃色に着色された無垢杉で構成されています。

当社が考案する和情緒とは?

和情緒と一口に言っても、設計者によって切り口は異なると思いますが、
当社は、一貫して、和の古文化情緒を現代の暮らしに馴染むよう工夫し、自然素材の素朴な美を追求しています。
因みに、明日、地鎮祭を迎える上蜂屋の家も同じ見方をしています。

この地がお施主様にとって居心地が良い場所であるように、
この敷地に創られる住宅も、お施主様にとって「ホッとする居場所」でありますように。
そんな願いを込めてカタチにしていきます。

「堅切の家」フローリング材は、天然無垢のカバザクラ

昨日は、養生シートを剥がしに堅切の家へ。
養生とは、対象物の汚損を防ぐためにシートやボードなどで保護することです。

床一面を覆っていたシートを剥がすと・・・

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ご覧の通り。
無垢のカバザクラが張られたフローリングがようやくお目見えしました。

淡い色調が優しく肌理が細かい樺(カバ)

白い箇所を「カバ」、赤みを帯びた箇所を「サクラ」と区別されている「カバザクラ」。
本新築物件では、その「カバ」をフローリング材として使用しましたが、
その魅力は、黄白色の淡い色調とキメ細やかな杢目ではないでしょうか。
お品の良い滑らかさを感じる材です。

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表面は比較的硬く、自然オイルを塗装してあるのでキズがつきにくくお掃除がしやすいこともポイント。

明るいスッキリ空間創造に有効

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ご覧のように、光のあたり方で色調は変化して優しげな光沢を放っております。
と言いたいところですが、肝心の光沢感が写真じゃ分かりませんね(苦笑)
その光沢が、自然光と合わさってうらうらとした陽気さを創り出しています。
又、寝転がりたい衝動が・・・。
明るい印象なので、スッキリとした室内空間を創り出したい時に有効な材ですね。

今回ピックアップした樹種はカバですが、ブラックウォールナット・チーク・オーク・ロックファー・カリン・メープル・桧・杉等
沢山の施工経験をしております。
そのお住まいに最適のフローリング提案をさせていただきます。

「黒岩の平屋」透湿防水シートの役割と効果

先日、躯体検査に合格した後、アルミサッシの取付が終わり、
現在は、透湿防水シートで覆われた黒岩の平屋。
これで建物の輪部も明確になり、お施主様も今後の家づくりの工程を想い描きやすくなりましたね。

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さて、今日は、この機にこの透湿防水シートについて記しておこうと思います。

透湿防水シートの役割

透湿防水シートは壁の下地材で、読んで字の如く、内部からの湿気を排出する透湿性と外部からの水分を抑える防水性を兼ね備えており、
厳しい環境にさらされる建物の寿命を延ばしてくれます。

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近くで見ると極細繊維が結合しています。
今では当たり前のように使用していますが、このシートは建築技術開発の賜物なわけですね。

透湿防水シートの効果

その気になる効果ですが、以下3つの利点があります。
①透湿性
壁体内の水蒸気を外部へ排出して内部結露を防いでくれます。
②防水性
雨水の侵入を遮断して構造材や断熱材を腐朽から守ってくれます。
③保温性
冷気を遮断、暖気の流出を防いで保温性を高めてくれます。

結露やら腐朽やら聞いているだけで恐ろしくなりますが、
とりわけ結露問題は、これからの季節特に気になるのではないでしょうか?
今回は、透湿防水シートの役割や効果を記述しましたが、冬の寒さが厳しくなった頃、結露問題に着目してみたいと思います。

「稲辺の家」高効率発電を維持する太陽光発電システム

最近、太陽光発電のパネルを設置したお宅が随分増えました。
国をあげて税金を投入し、省エネルギーの斡旋をしている甲斐もあって
省エネや光熱費削減に関心のある方が増えたのだと思います。
このような時代背景から、私達も年々技術が向上する太陽光発電の勉強に余念がありません。

そんな最中に計画された稲辺の家は、太陽光発電の設置計画がキーポイントの一つとなっております。
只今、パネルの取付真っ最中。

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お品は、パナソニック太陽光発電システム「HIT」です。
アモルファスシリコンと単結晶シリコンのハイブリッド太陽光パネルと言うとちょっと難しく聞こえますが、
高温環境の夏場でも高効率発電を維持できる太陽光パネルになります。

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加茂野の平屋で同メーカーの太陽光発電を設置しましたが、あれから2年半。
発電性能が向上し、保証期間も延長されました。
しかし、やはり気になるのはコストパフォーマンスですね。
パナソニックのWEBサイトをみてもお分かりのように設置メリットは非常に高いのですが、
初期費用を容認出来るかが鍵となります。

これからも需要が伸びるであろう太陽光発電システム。
興味のある方は、事務所にてご説明させていただきますので是非一声おかけくださいね。

「堅切の家」天然無垢材の質感を活かした柔らかな内装

事務所の近隣では、只今、新築工事現場が2件。
一つは弊社監理の稲辺の家。
もう一つは、某建築会社さんの物件ですが、双方から木槌の音が響いてなんだか賑やかな感じです。

一方こちらは、事務所より車で20分の関市に位置する堅切の家ですが、
照明や建具、畳等を除いて各内装工事が完了し、空間コーディネートが表れてきました。

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大きく開いた開口から南からの自然光を取り込んで、採光・通風を十分に確保したLDK。
その自然光と無垢材特有の質感が合わさって、とても開放的で柔らかな空間が出来上がりつつあります。

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あいにくのお天気にも関わらず、明るく気持ちの良い室内空間。
床の養生シートを剥がしてごろ寝をしたい衝動を抑えて帰社しました。
一息ついて年賀状を作成します。