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「稲辺の建替」遂に・・・

解体日を迎えました。

ビデオカメラをまわすご家族に見守られながら、
あれよあれよという間に瓦と躯体が解体されていきます。

 

長年この家屋にお世話になったお施主様の心境を考えると、やり場のない感情がわき出てきますが・・・
数日後には、ご覧の通り。

社長「本当は、若いもん(大工職人)が解体に携わるといい。」

現代は、プレカット工場で製材された材料を組み立てる技術が主流のため、
カンナやノミ、墨ツボを使い日本の木造を支えてきた大工職人が減少。

 

プレカット普及前は80万人いた大工職人が、いまや20万人以下となり、
プレカットを核とした産業として木造建築業界は発展を遂げています。

こういったプレカットが普及したのは、ここ20〜30年ほど。
社長曰く、この家のような、プレカットが普及する前の古民家の木組みは、大工職人の一番の勉強になるそう。
貴重な機会をやり過ごすこととなった社長の背中は、少し淋しそうでした。

様々な事情や感情が交差する中スタートした「稲辺の建替」。
今回は、旧家の面影なく一新されます。 
ご夫婦の人生の新たな幕開けとなりますよう最善を尽くす次第です。