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Writer/Maya 事務・CADオペレーター
「建築」や「モノづくり」の最前線に立ち、設計者の価値観に基づいた機能的及び情緒的な価値をお伝えできればと存じます。
「黒岩の平屋」透湿防水シートの役割と効果
先日、躯体検査に合格した後、アルミサッシの取付が終わり、
現在は、透湿防水シートで覆われた黒岩の平屋。
これで建物の輪部も明確になり、お施主様も今後の家づくりの工程を想い描きやすくなりましたね。
さて、今日は、この機にこの透湿防水シートについて記しておこうと思います。
透湿防水シートの役割
透湿防水シートは壁の下地材で、読んで字の如く、内部からの湿気を排出する透湿性と外部からの水分を抑える防水性を兼ね備えており、
厳しい環境にさらされる建物の寿命を延ばしてくれます。
近くで見ると極細繊維が結合しています。
今では当たり前のように使用していますが、このシートは建築技術開発の賜物なわけですね。
透湿防水シートの効果
その気になる効果ですが、以下3つの利点があります。
①透湿性
壁体内の水蒸気を外部へ排出して内部結露を防いでくれます。
②防水性
雨水の侵入を遮断して構造材や断熱材を腐朽から守ってくれます。
③保温性
冷気を遮断、暖気の流出を防いで保温性を高めてくれます。
結露やら腐朽やら聞いているだけで恐ろしくなりますが、
とりわけ結露問題は、これからの季節特に気になるのではないでしょうか?
今回は、透湿防水シートの役割や効果を記述しましたが、冬の寒さが厳しくなった頃、結露問題に着目してみたいと思います。
「稲辺の家」高効率発電を維持する太陽光発電システム
最近、太陽光発電のパネルを設置したお宅が随分増えました。
国をあげて税金を投入し、省エネルギーの斡旋をしている甲斐もあって
省エネや光熱費削減に関心のある方が増えたのだと思います。
このような時代背景から、私達も年々技術が向上する太陽光発電の勉強に余念がありません。
そんな最中に計画された稲辺の家は、太陽光発電の設置計画がキーポイントの一つとなっております。
只今、パネルの取付真っ最中。
お品は、パナソニック太陽光発電システム「HIT」です。
アモルファスシリコンと単結晶シリコンのハイブリッド太陽光パネルと言うとちょっと難しく聞こえますが、
高温環境の夏場でも高効率発電を維持できる太陽光パネルになります。
加茂野の平屋で同メーカーの太陽光発電を設置しましたが、あれから2年半。
発電性能が向上し、保証期間も延長されました。
しかし、やはり気になるのはコストパフォーマンスですね。
パナソニックのWEBサイトをみてもお分かりのように設置メリットは非常に高いのですが、
初期費用を容認出来るかが鍵となります。
これからも需要が伸びるであろう太陽光発電システム。
興味のある方は、事務所にてご説明させていただきますので是非一声おかけくださいね。
「堅切の家」天然無垢材の質感を活かした柔らかな内装
事務所の近隣では、只今、新築工事現場が2件。
一つは弊社監理の稲辺の家。
もう一つは、某建築会社さんの物件ですが、双方から木槌の音が響いてなんだか賑やかな感じです。
一方こちらは、事務所より車で20分の関市に位置する堅切の家ですが、
照明や建具、畳等を除いて各内装工事が完了し、空間コーディネートが表れてきました。
大きく開いた開口から南からの自然光を取り込んで、採光・通風を十分に確保したLDK。
その自然光と無垢材特有の質感が合わさって、とても開放的で柔らかな空間が出来上がりつつあります。
あいにくのお天気にも関わらず、明るく気持ちの良い室内空間。
床の養生シートを剥がしてごろ寝をしたい衝動を抑えて帰社しました。
一息ついて年賀状を作成します。
「稲辺の家」木を活かす手仕事、木製収納づくり
先日、現場施工の様子をピックアップした造作階段。
こんな感じに綺麗に仕上がっています。
と、ドヤ顔でいいたいところですが養生シートで見えず。
竣工写真で品評してもらいましょう。
さて、今日は、現場は応援の大工さんに木工事を進めてもらい、
専務は作業場で収納づくりに精を出しています。
大工道具の三種の神器といえば、釿(ちょうな)・指矩(さしがね)・墨壷(すみつぼ)ですが、
大工の三種の文具といえば、木粉だらけの電卓・メモ帳がわりの木片、
あと一つは・・・やはりこれ?
耳にかけた鉛筆ですね。
もはや相棒的存在(笑)
話は逸れましたが、肝心の木製収納は続々と仕上がりトラックに積み込まれます。
手伝おうとしてもズッシリ重いのでワタクシはあえなく退散。
上蜂屋の家の図面を仕上げるとします。
「稲辺の家」現場の様子
稲辺の家、外壁に無垢板がランダムに張られ、一気に「間宮建築らしさ」が出てきたなという印象。
無垢材特有の色の濃淡が、既製品ではでない自然の味わいを生んでいます。
屋内を覗くと・・・
浴槽が転がってました。
いや、浴槽取付の真っ最中でした。
配管を繋いで、水漏れがないか確認中のところをお邪魔してきました。
浴槽の下まで魔法瓶的存在の吹付断熱材が充填してあるところがポイント。
さて、この浴室ですが、メンテナンスや機能や予算上ユニットバスを採用することが多いのが現状です。
しかし、過去にはタイル張りの浴室を手掛けた事例もございます。
総タイルの浴室は、和風情緒を感じさせる坪庭と繋がっており、造作ベンチで夕涼みができるという贅沢仕様。
造作好きの弊社としては、又試みたいところです。
「建築ダイアリー」休日は、ショールーム巡り。
先週末は、稲辺の家のキッチンの見積もり依頼や照明の現物確認を兼ねてショールーム巡りをしてきました。
日曜日ということで、娘も一緒に。
彼女がお城を建築中に・・・
お仕事開始。
とあるショールーム内は、まるで美術館。
高級志向な展示品に終始ウットリしていましたが、お値段もそれなりです。
心の中で、おぅ・・・と呟きながら平然としていましたが。
しかし、見てるだけ〜の世界ではありません。
この中から、手が届く範囲で、当社の空間コーディネートに役立ちそうな逸品をしっかり吸収してきました。
例えば、白い花をイメージしたという照明。
グッドルッキング~。
今後のプレゼンに役立てていきます。
「下米田の家」地鎮祭
兼ねてから計画していた下米田の家。
ここのお施主様は、かれこれ7年前に、事務所兼住宅の新築工事をさせていただいたお客様の息子さん。
二世代に渡って頼りにされることは、私達の本望であり、この上ない喜びを感じますね。
そんな感動の余韻に浸りつつ、
先日、遂に地鎮祭が執り行われました。
いつもお世話になっている神主さん。
とても陽気で話しやすい方ですが、儀式は厳かに行われます。
地鎮祭後は、現場で今後の工程の打ち合わせ。
まずは、元田んぼだったこの土地の地盤調査へと移行し、最良の方法で不安要素を取り除きます。
その他の地鎮祭の様子はこちら。
「堅切の家」地鎮祭
「稲辺の家」地鎮祭
「黒岩の平屋」地鎮祭で用意するものは?
「黒岩の平屋」祝!上棟。耐久性・安全性に優れる木造軸組工法
黒岩の平屋は、基礎工事、土台伏せと工事が進み、昨日無事建方を迎えました。
こちらは、基礎づくりの様子。
当然と言えば当然なんですが、しっかり施工していただいて感謝しております。
そして・・・
お施主様も心待ちにしていたであろう記念すべき建前当日。
今回は、平屋建てということで熟練大工6名、レッカー作業員1名、計7名で建方に挑みました。
基礎以外何もないところから構造体が現れる過程を見学することは、日々の業務の中での楽しみの一つ。
柱が続々とクレーンで釣り上げられ、大工陣が各々に軸組みを組み立てていく様は惚れ惚れします。
右下は、現場の指揮を執りつつ清掃に勤しむ一代目親方。
親方の鑑。
夕暮れ時の午後5時前。
予定より少し早めに全工程が完了し、その全貌がお目見えしました。
レンズに全貌が納まっていませんが、横への広がりをもった平屋建て。
大工の皆さん、今日一日本当にお疲れ様でした。
そして、お施主様。
秋晴れの中での上棟おめでとうございます。
ご期待に添えます様、全力を尽くしますのでどうぞ宜しくお願いいたします。
「稲辺の家」木を活かす手仕事、造作階段
爽やかな秋晴れの中、作業場では朝から機械の音が響き渡っています。
そこには、山切りカットの木板が。
実は、これは階段の部材で、只今材料づくりの真っ最中。
軽快なスピードで段板と呼ばれる足がのる部分が造られていきます。
その後は、現場施工へ移行し、頭の中に描かれている完成図通りになるよう施工していきます。
しかし、なにやら柱とにらめっこ。
トラブルか!?と思いきや・・・
再びハイスピードに手が動きます。
恰好が良くなる納まり、美しい納まり、上質なディテール。
そんな手法を考えながら施工するのでにらめっこする時間も増えるのでしょうね。
最近の階段は、工場で生産し、現場では組み立てるだけ。
ここでは、上質で美しい階段が手仕事によって生み出されます。
「稲辺の家」木造住宅の断熱工法について
只今、稲辺の家の内部はどこもかしこもモコモコ。
これは、高気密・高断熱・遮音に優れている吹付断熱材で、外部に触れるとこは全て吹き付けます。
熱エネルギーのロスをなくすために熱を遮断する断熱材ですが、
高断熱に大切なのは、壁・床・天井等に隙間なく丁寧な施工を行うこと。
弊社は、標準仕様というものを用意していませんが、隙間なく充填できるこの断熱工法が定着しています。
アップで。
細かな気泡構造。空気の泡。
こんな高スペックな断熱材ですが、住宅気密化は気密・断熱・防露の三位一体が関係しています。
断熱材単体で優劣を決めるのではなく、部位ごとに適した断熱工法を選択して住宅全体の性能を高めています。