blog

「室原の薪ストーブのある平屋」日常に息づく伝統左官

「室原の薪ストーブのある平屋」4つ目の特徴は、
土間の一部としても採用した「洗い出し仕上げ」に着目したいと思います。

「洗い出し仕上げ」とは、町家や昭和時代の建築によく見られる伝統左官で、
モルタルに骨材を敷き詰め、硬化する前に水洗いし、骨材の頭を表面にあらわす工法のことです。

弊社では、伝統性、意匠性、耐久性、お手入れのしやすさなどの観点から、
全棟、玄関ポーチにこの工法をご提案しております。

下の画像は、骨材である豆砂利の敷き詰めシーン。
混入する骨材の種類は多種多様ですが、弊社では、豆のように粒が丸く小さい砂利を使用しています。
約10年、この砂利一筋。


施工の際は、下地モルタルの調整、洗うタイミングに気を遣うそう。
因みに、乾燥収縮によるひび割れに強く、優れた耐久・対候性を持ち、お掃除も楽な仕様だと思います。

また、この家では、土間の一部もポーチと同じ洗い出し仕上げとし、外部との距離を非常に近くしています。

 

牧歌的で大らかな環境のため、少々大胆なご提案が可能となりました。

近代化、西洋化で忘れてしまった伝統左官の良い部分を日常に。


簡素で落ち着きある美しさ、より自然体で日本らしさ溢れる伝統左官。
主張することは全くございませんが、その役割はきちんと果たす健気な存在です。