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「那加の平屋」仕切る、繋ぐをコントロール
本日より再び「那加の平屋」の特徴をお伝えしたいと思います。
今回のテーマは「引き戸」。
新居へ引っ越す前は、多くの方がアパート暮らしですよね。
新居での生活は、アパートより流動的で、日々のルーティンは作業の連続として営まれます。
そんな流動的な暮らしに寄り添うことができるのが「引き戸」です。
このブログでも、幾度となく引き戸について書いておりますが、
この家では、子供部屋とWC以外の建具は全て引き戸で設えているため、再びその仕切りに着目してみようと思います。
まず、お馴染みの木製玄関戸を開けますと、玄関とLDKを仕切る「片引き戸」がお目見え。
玄関ホールの引き戸は、外出や来客の有無によって開閉をコントロールしたり、スライドで開閉しやすいことがメリット。
玄関と隣接LDKの間取りですので、建具は、不用意に覗くことができないよう磨りガラス仕様としています。
この家では、来客用の玄関として設えていますので、専ら仕切る機能として役立ちそうです。
続きまして、ユーティリティ及び水回りへと続く動線上の「片引き戸」。
作業の連続が特に予想されるこのエリアは、これらの引き戸が重宝されることでしょう。
作業中、扉の開閉に不便が生じると気になってしまうもの。
仕切りが不要な時は、サッとスライド。
建具は、本来、出入口の開閉のための道具ですが、壁と見立てることで作業の連続性を妨げません。
また、これらの片引き戸は、全て大工、建具職人による特注品。
上吊りタイプの半自動タイプの引き戸で、引いた時の衝撃を和らげ、スムーズな開閉をアシストするソフトクローズ仕様としています。
そして、引き戸の花形?と言えば、こちらの「三本引き込み戸」。
大開口が可能な戸の開閉によって、仕切る、繋ぐを用途に合わせてコントロール。
仕切られた和室も、目の前の建具が姿を消すとパブリックな場に変貌。
建具の開閉による変化によって、和室の使い勝手を実感していただけると思います。
暮らしを繋げるように場を仕切る。
今後も、日本建築の知恵や工夫を、積極的に現代に応用していきます。