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Writer/Maya 事務・CADオペレーター
「建築」や「モノづくり」の最前線に立ち、設計者の価値観に基づいた機能的及び情緒的な価値をお伝えできればと存じます。
「稲辺の平屋Ⅳ」お引渡し。この家の日常風景。
先日、外構工事が完了し、お引渡しをさせていただきました。
「稲辺の平屋Ⅳ」ファザード。
東西に長細い左右非対称の切妻屋根を架け、規則正しく並んだ柱や現しの軒など伝統的なつくりをベースに
玄関ポーチと一体となった土間のようなコンクリートテラスを設け、外部との関わりをより密接にしています。
内部は、窓辺の使い方に着目。
「畳」という緊張感のあるマテリアルをラフに敷き、明るく開放的で身軽なエリアを設けました。
「は~、ちょっと一服。」ごろ~ん、みたいな使い方が理想的。笑
昭和時代に当たり前だった和室の記憶を頭の片隅に、
リラックスして過ごしていただきたい所存です。
最後に、この辺りは、田園と畑が混在しているためまだまだ地平の広がりを感じることができます。
この家の庭より。
今後、土地開発が進めば、この山に沈む夕日を眺めることはできなくなるかも。
今は当たり前に存在する日常風景ですが、実はそんな風景が1番心に染みる気がします。
今回は、この風景を通して加茂野の尊い自然と繋がるような建築となりました。
それでは、H様、竣工おめでとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
「稲辺の平屋Ⅳ」記憶を感じる庭
お引渡し直前の「稲辺の平屋Ⅳ」。
この家の広大な敷地の一画には、お手入れの行き届いた日本庭園が。
これは、先立たれたご家族様がご趣味で造設された代物で、数匹の鯉が泳ぐ池泉まで存在しています。
しかし、豊かな自然環境を誇る加茂野の地では、池に網をはっても鯉を野生動物にもっていかれるそうで・・・。
管理は大変そうですが、既存の庭から暮らしの記憶を感じて。
新と旧が対峙する特別な庭となりました。
「稲辺の平屋Ⅳ」様々な活動が展開される多世帯住宅
弊社のご近所さんである「稲辺の平屋Ⅳ」の現場です。
この家は、様々な活動が展開されることが予測される多世帯住宅であり、
敷地も十分な広さがあったため間口が24mに及ぶ平屋建てとしました。
下の画像は、パブリックなエリアとなるLDK。
天井高をコントロールして各エリアを緩く分け、
キッチン・ダイニングを中心とした回遊動線としています。
インテリアが入ると8の字型にぐるぐる回れる動線です。
現在は、養生が外れ、木製建具も入り大分整ってきました。
外部は、外構工事中。
既存の和風樹木を残しつつ、稲辺の地に溶け込むよう整える予定です。
同じ地域に暮らす者として、地元の風景を愛する者として、伝統建築に携わる者として
自然と調和し、心が落ち着く外構を目指します。