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Writer/Maya 事務・CADオペレーター
「建築」や「モノづくり」の最前線に立ち、設計者の価値観に基づいた機能的及び情緒的な価値をお伝えできればと存じます。
「加治田のリノベーション」過去の痕跡を未来へ紡ぐ
昨日に続きまして、リノベーションの現場より。
この日は、埋木で既存柱の修繕を行いました。
白い矩形部分が埋木です。
取り払った鴨居の穴に木を埋めて着色し、この空間に残す既設柱の美観を保持します。
(光の影響で実際より色が明るく見えています。)
広域での見え方はこんな感じ。
右の画像は、左奥の柱に埋木がありますがお分かりですか?
何十年も住まい手のために暮らしを支えてきた部位の穴。
生活に溶け込みながら、過去の痕跡として未来へ紡いでいきます。
「加治田のリノベーション」新設の木製建具で縫合
リノベーションの現場より。
築40年のお住まいにお邪魔すると、
和室が4部屋連なり南北に広縁のある伝統的な建築様式となっていました。
和室が住まいにもたらしてくれる魅力も多々ありますが、
今回は、1室のみそのまま残して床を下地とともに無垢フローリングに張り替え、
新旧の空間を新設の木製建具で縫合することを計画しています。
その要となるのが、こちらの新設の3枚引込戸。
不要となった縁側の一部を取り払うことで8帖分の空間を確保。
LDKとの繋がりや人の往来が最も頻繁に行われることを予測して建具の気配を消せるよう配慮しています。
既設の差鴨居と新設の鴨居。
既設の鴨居は構造の一部なので着色をしてこのまま残します。
新設の建具を引き込むことで、
新しいコミュニケーションの在り方を生み出そうと試みています。